平成26年8月31日
[流れ星]
第309回数学的な応募問題NO2
<解答募集期間:7月20日〜8月10日>
[2組の特別な3整数]
過去の宮崎大学入試問題から出題します。
2組の3整数の組合せ{1,10,11}と{2,7,13}に対して、
3数の和:1+10+11=2+7+13 3数の平方和:12+102+112=22+72+132
が成り立つ。このように、和と平方の和が等しくなる2組の3整数の組合せはたくさんある。次の問に答えよ。
問題1:1から7までの7個の整数の中の相異なる6個の整数を用いて、上の性質が成り立つような2組の3整数を見つけよ。
問題2:どのような連続する7個の整数についても、その中の相異なる6個の整数を用いて、上の性質が成り立つような2組の3整数の組合せを作ることができる。これを示せ。
問題3:上の性質が成り立つような2組の特別な3整数で、何か奥行きめいた考察があれば教えてください。
NO8 「ぐうてん」 08/28 15時20分 受信 更新
08/31
問題3
自然数
,
,
,
,
,
について,
…@,
…A
(ただし,
,
,
とする)が成り立っているとする.
@,Aより,
…A’ が成り立ち,AをA’に置き換えても上記条件と同値である.そこで,
![]()
![]()
,![]()
とおくと,
,
,
および
,
,
はそれぞれ,三次方程式
,![]()
の解である.
ここで,
,
のグラフは,互いにy軸方向への平行移動により一致する曲線であり,ともに
の範囲でx軸と異なる3点で交わることを考慮して図示すると下図のような関係になり,
が成り立つことが分かる.

そこで,
,
,
,
,
(ただしp,q,r,s,tは自然数)とおくと,
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
と書け,これらを@に代入すれば,
![]()
∴
…B
これを用いて,
![]()
![]()
![]()
と書き直し.A式を
![]()
と変形してこれらを代入すると,
![]()
∴
…C
以上のように,B,Cを満たす自然数p,q,r,s,tを選択し,任意の自然数
を与えれば,
,
,
,
,
は一意に決定し,題意を満たす全ての自然数の組を得ることができる.
例えば,
とおき,Pの小さい順に自然数の組を書き出すと,下表のようになる.
この表ではまず,2以上の任意の自然数Pを小さい順に与え,その約数のうち
未満の数からp,tの値を任意に選択する.このとき,p,tは同じ値を重複して選択しても構わない.すると,Cよりq,s,Bよりrが求められ,さらに,任意の自然数
を与える(ここでは
とした)と,
,
,
,
,
が決まる.

問題1
表の1行目の組が該当する.
問題2
は任意の自然数をとり得るので,表の1行目の
を変えれば,任意の連続した7個の自然数のうちの6個になり,題意が満たされる.
皆さん、問題や質問に答えてください。一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、メールで送ってください。待っています。